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ニューオリンズ出身のミュージシャンが、心温まるプロジェクトを開始 - 「子供達へ、銃の代わりにトランペットを」

シャマー・アレン(Shamarr Allen)

ニューオリンズ出身のトランぺッター、シャマー・アレン(Shamarr Allen)は子供達が銃を持たずに済む道を模索しているようだ。シャマーは近頃、あるプロジェクトを開始した。
それが「トランペットが私の武器」(Trumpet Is My Weapon)
このプロジェクトは、銃をアレンのところへ持ってくれば、それをトランペットと交換してくれるというもの。これにより、これまでに4つの銃を回収できているという。

「家に転がっていたトランペットが、僕の人生を救ってくれたんだ。」

2020年7月前半、アレンの住んでいる近くで9歳の子供が撃たれ、致命傷を負う事件が起きた。
「僕にも同じ9歳の子供がいる。だから他人事には思えなかったんだ。」

そしてアレンはSNSにこう投稿した。
「ニューオリンズに住む子供達へ。私に銃を持って来てくれ、それを僕のトランペットと交換しよう。」
アレンは銃を持っている子供達に対して、信頼できる関係を作り、彼らが安心して銃を提供できる環境が大切だと話している。

アレンはニューオリンズの市長であるラトヤ・カントレル(LaToya Cantrel)へコンタクトを取り、警察署長であるシャウフン・ファーガソン(Shaun Ferguson)に協力を要請。これにより、警察は「アレンが提出する銃に関して、一切の質問をしない」という条件を設けることとなった。
「僕は子供達と多くのコネクションを持っている。僕も同じように育ってきたからね。そして彼らがどのように過ごしているかも理解している。悪い子供達じゃないよ、取り巻く環境が悪いだけなんだ。」
ニューオリンズの警察はアレンの要請を受け入れ、彼から銃を受け取る際は一切の質問をしないことに同意した。警察もこれを街から銃を排除することができる、良いプロジェクトと捉えたようだ。

「人々は子供達を理解していない。彼らは色々な遊びをしたいのに、その手段がないだけなんだ。」

アレンへ最初に銃を提出したのは小さい女の子だった。その銃は弾丸を装塡されたものだったという。
「最初に彼女を見たときはまさか銃を持ってきたとは思わなかったよ。女の子がトランペットを受け取ったときは凄く興奮していたね。」
シャマー・アレンはその際、彼女にボランティアでフリーレッスンを行っている地元のミュージシャンの連絡先を教え、レッスンを受けられるよう手配を行ったそうだ。

今日までにシャマーは交換できるトランペットは全て銃と交換してしまったが、銃を提出する子供達は増え続けていた。そこで彼はオンラインで募金活動を開始、僅か一週間で約3,000万ほどを集め、楽器を提供してくれた人もいたという。
「トランペットが僕に最初に見せてくれたことがある。それは、”ここが全てじゃない。他にも沢山の世界がある”ということだ。」
シャマーは自身の人生を変えてくれた楽器という存在が、ニューオリンズの子供達へも良い影響を与えることを望んでいる。

「もし僕のこのプロジェクトで子供を1人でも救うことが出来れば、その子がまた自分の近所の友達を救ってくれるかもしれない。そうやって、少しずつでも広まってほしい」

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