2003年にリリースしたアルバム『マイケル・ブーブレ』(Michael Bublé)で衝撃的なデビューを果たしたマイケル。その後もミリオン作品を連発し、2009年に発表した4thアルバム『クレイジー・ラブ』(Crazy Love)は全世界で800万以上を売り上げた大ヒット作品となった。
今回紹介するのは、その4thアルバムから2年後にリリースした5作目『クリスマス』(Christmas)だ。
突然ではあるが、皆さんは「洋楽のクリスマスソング」と言えば何を思い浮かべるだろうか。
著者が真っ先に思い浮かぶのは、マライア・キャリー(Mariah Carey)の”All I Want for Christmas Is You”だ。実際にこの曲が収録されたマライアのアルバム『Merry Christmas』は、「史上最も成功したクリスマス・アルバム」として広く認知されている。全世界でのトータルセールスは1500万枚を超え、ここ日本でもクリスマスシーズンになると必ずプレイされる定番曲となった。
マライアが生んだこの名盤に次ぎ高い評価を獲得している作品が、マイケルが2011年に発表した『クリスマス』(Christmas)だ。
クリスマスの定番を15曲収録した今作は、世界各国の音楽チャートで1位を獲得。アメリカ国内のみで400万枚以上を売り上げ、全世界でのトータルセールスは1200万枚を超えることとなった。
各メディアからも「近年最高のクリスマス・アルバム」と称されており、名実ともに「クリスマスの定番」となった作品といえるだろう。
もちろん、ある時は軽快に、またある時は深く歌い上げる”マイケルらしさ”もアルバムであることも忘れてはならない。
ジャズ的なアプローチの"It's Beginning to Look a Lot Like Christmas"や、スウィンギーに仕上がった"Jingle Bells"、"Frosty the Snowman"は、まさにマイケルならではのアレンジ。
先ほど紹介したマライアの名曲”All I Want for Christmas Is You”もバラードアレンジが施され、収録されている。
また、日本でも知名度の高い"Santa Claus Is Comin' to Town"、"Silent Night"なども収録されているため、全編を通して楽しめること間違いなしだ。
もしあなたがクリスマス・アルバムを探しているのであれば、マイケルの5thアルバム『クリスマス』(Christmas)ほど適した作品はないだろう。
Christmas - Track Listing
No. | Title | Writer | Length |
1. | It's Beginning to Look a Lot Like Christmas | Meredith Willson | 3:26 |
2. | Santa Claus Is Comin' to Town | J. Fred Coots, Haven Gillespie | 2:51 |
3. | Jingle Bells (featuring The Puppini Sisters) | James Lord Pierpont | 2:39 |
4. | White Christmas (with Shania Twain) | Irving Berlin | 3:36 |
5. | All I Want for Christmas Is You | Mariah Carey, Walter Afanasieff | 2:51 |
6. | A Holly Jolly Christmas | John Marks | 1:59 |
7. | Santa Baby | Joan Javits, Philip Springer, Tony Springer | 3:51 |
8. | Have Yourself a Merry Little Christmas | Hugh Martin, Ralph Blane | 3:50 |
9. | Christmas (Baby Please Come Home) | Phil Spector, Jeff Barry, Ellie Greenwich | 3:03 |
10. | Silent Night | Franz Xaver Gruber, Joseph Mohr | 3:47 |
11. | Blue Christmas | Billy Hayes, Jay W. Johnson | 3:41 |
12. | Cold December Night | Michael Bublé, Alan Chang, Bob Rock | 3:18 |
13. | I'll Be Home for Christmas | Kim Gannon, Walter Kent, Buck Ram | 4:24 |
14. | Ave Maria | Franz Schubert | 4:00 |
15. | Mis Deseos/Feliz Navidad (with Thalía) | M. Bublé, A. Chang, Claudia Brant, Humberto Gatica, José Feliciano | 4:24 |
16. | Michael's Christmas Greeting | M. Bublé | 0:05 |
[Special Edition] | |||
17. | Winter Wonderland | Felix Bernard, Richard B. Smith | 2:29 |
18. | Frosty the Snowman (featuring The Puppini Sisters) | Jack Rollins, Steve Nelson | 2:40 |
19. | Silver Bells (featuring Naturally 7) | Jay Livingston, Ray Evans | 3:06 |
Christmas - Credit
マイケル・ブーブレ(Michael Bublé)- ボーカル
ジャネット・アダーリー(Janet Adderley)- ダイレクター(Track 10)
ラスティ・アンダーソン(Rusty Anderson)- ギター(Track 12)
クリストファー・バッゾリ(Christopher Bazzoli)- ストリングセクションコンダクター、ホーンセクションコンダクター(Track 5)
チャック・バーグホーファー(Chuck Berghofer)- ベース(Tracks 1-4, 6, 13)
ジョン・ブライオン(Jon Brion)- ストリングアレンジ、ホーンアレンジ(Track 5)
アラン・ブロードベント(Alan Broadbent)- オーケストラアレンジ(Tracks 1, 13)
ボブ・バックリー(Bob Buckley)- オーケストラコンダクター(Track 8)
ポール・ブシュネル(Paul Bushnell)- ベース(Tracks 9, 11-12)
クレイトン・キャメロン(Clayton Cameron)- ドラム(Track 8)
アラン・チャン(Alan Chang)- ピアノ(Tracks 5, 7, 9, 11-12, 15)、ミュージカルアレンジ、チェレスタ(Tracks 8, 12)、グロッケンシュピール、ストリングアレンジ(Track 12)
ジュディ・ヒルニック(Judy Chilnick)- パーカッション(Track 7)
ヴィニー・カリウタ(Vinnie Colaiuta)- ドラム(Tracks 3, 15)
ブラッド・デヒター(Brad Dechter)- ミュージカルアレンジ、オーケストラコンダクター(Track 7)、オーケストレーション(Track 14)、ストリングアレンジ(Track 15)
グラハム・デヒター(Graham Dechter)- ギター(Tracks 1-4, 6-8, 13)
ネイザン・イースト(Nathan East)- ベース(Track 15)
ピーター・アースキン(Peter Erskine)- ドラム(Track 1, 13)
ニコラス・エシッグ(Nicholas Essig)- アシスタントレコーディングエンジニア(Tracks 5, 8-9, 11-12)
アラン・エステス(Alan Estes)- パーカッション(Tracks 9, 11, 15)
グレッグ・フィールズ(Greg Fields)- ドラム(Tracks 2, 4, 6)
デイヴィッド・フォスター(David Foster)- オーケストラアレンジ(Tracks 1, 13)、ミュージカルアレンジ(Tracks 1, 3-4, 6, 10, 13-14)、キーボード(Tracks 1-4, 6, 10, 13-14)
ジョッシュ・フリース(Josh Freese)- ドラム(Tracks 9, 12)
フンベルト・ガティカ(Humberto Gatica)- リズムアレンジ、ボーカルアレンジ(Track 15)、レコーディングエンジニア、ミックス(Tracks 7, 15)
スティーブ・ジェニーウィック(Steve Genewick)- アシスタントレコーディングエンジニア(Tracks 1-6, 8-14)
エリック・ヘルムキャンプ(Eric Helmkamp)- レコーディングエンジニア(Tracks 5, 8-9, 11-12)、オーディオミックス(Track 11)
鋒山 亘(Wataru Hokoyama)- ストリングセクションコンダクター、ホーンセクションコンダクター(Track 12)
ケビン・カナー(Kevin Kanner)- ドラム(Track 7)
ジム・ケルトナー(Jim Keltner) - ドラム(Tracks 5, 11)
ゲイル・レヴァント(Gayle Levant)- ハープ(Tracks 10, 14)
クリス・ロード・アルジ(Chris Lord-Alge)- オーディオミックス(Tracks 5, 9, 12)
エリック・モッシャー(Eric Mosher)- アシスタントレコーディングエンジニア(Tracks 5, 8-9, 11-12)
ケニー・オブライエン(Kenny O'Brien)- ハーモニーアレンジ(Track 15)
ディーン・パークス(Dean Parks)- ギター(Tracks 7, 15)、アコースティックギター(Track 10)
アラン・パスクァ(Alan Pasqua)- ピアノ(Tracks 1-4, 6-7, 13)
デイブ・ピアレス(Dave Pierce)- ミュージカルアレンジ(Tracks 9, 11)、オーケストラコンダクター(Tracks 9, 11-12)、ストリングスアレンジ、ホーンアレンジ(Track 12)
クレーグ・ポラスコ(Craig Polasko)- ベース(Tracks 5, 8, 11)、ミュージカルアレンジ、シンセストリングス、ドラム(Track 5)
ザ・プッピーニ・シスターズ(The Puppini Sisters)- バックボーカル(Track 3)
ボブ・ロック(Bob Rock)- オーディオミックス(Track 11)
ビル・ロス(Bill Ross)- オーケストレーション(Track 10)
ヨチェム・ヴァン・デア・サーグ(Jochem van der Saag)- シンセサイザー、シンセサイザープログラミング、レコーディングエンジニア、オーディオミックス(Tracks 1-4, 6, 10, 13-14)
アル・シュミット(Al Schmitt)- レコーディングエンジニア(Tracks 1-4, 6, 10, 13-14)、オーディオミックス(Track 8)
キース・スコット(Keith Scott)- ギター(Tracks 5, 9, 11-12)
ドン・セベスキー(Don Sebesky)- オーケストレーション(Track 4)
ポール・スミス(Paul Smith)- アシスタントレコーディングエンジニア(Tracks 7, 15)ササリー・スティーヴンス(Sally Stevens)- ダイレクター(Track 14)
ザ・サブリミナル 9 (The Subliminal 9)- バックボーカル(Track 9)
タリア(Thalía)- ボーカル(Track 15)
シャナイア・トゥエイン(Shania Twain)- ボーカル(Track 4)
マイケル・バレリオ(Michael Valerio)- ベース(Track 7)
ジョージ・ビボ(Jorge Vivo)- レコーディングエンジニア(Tracks 1-4, 6, 10, 13-14)
クリス・ウォルデン(Chris Walden)- オーケストレーション(Track 3)
ブライアン・ワーウィック(Brian Warwick)- レコーディングエンジニア(Track 12)
パット・ウィリアムズ(Pat Williams)- ミュージカルアレンジ(Track 2)
ライル・ワークマン(Lyle Workman)- ギター(Tracks 5, 9, 11-12)
マイケル・ブーブレ(Michael Bublé)氏によるコメント
僕はクリスマス・アルバムを作ることを凄く、凄く楽しみにしていたんだ。クリスマスは1年の中で僕のお気に入りの日だし、この時期は楽しかった子供時代の頃を思い出させてくれる。家族や友達、世界中の人々が、お互いに優しくなれる時間でもあるよね。
僕の家では、ビング・クロスビー(Bing Crosby)のホワイト・クリスマス(White Christmas)が一日中家で流れていたことを覚えている。そしてそれが、僕にジャズに興味を持たせてくれ、ミュージシャンを目指すきっかけにもなったんだ。
僕がスタジオに入るときに目標としているのは、聴いてくれた人が「クリスマスが訪れたときの気持ちにさせること」だ。
プロデューサーのデイヴィッド・フォスター(David Foster)、ボブ・ロック(Bob Rock)、そしてエンジニアのフンベルト・ガティカ(Humberto Gatica)には心から感謝しているよ。
彼らがいなければ、この昔ながらの魅力がある作品は完成しなかっただろうからね。
素晴らしいメンバーと素晴らしい”旅”をする機会は、本当に幸運だった。
彼らは僕の兄弟でもあり、友達でもあり、大好きなチームメイトだよ。
作曲者のアラン・チャン(Alan Chang)も素晴らしい友達であり、彼がいなけばこのアルバムは完成しなかった。
ヨチェム・ヴァン・デア・サーグ(Jochem van der Saag)、エリック・ヘルムキャンプ(Eric Helmkamp)、クリスチャン・ロブレス(Cristian Robles)、アル・シュミット(Al Schmitt)、彼らも素晴らしい才能と熱意をシェアしてくれた。本当に誇らしいよ。
また、ワーナーミュージックで働く友達、レコーディングに参加したミュージシャン、アレンジャー、奥さんのルイサナ、家族のホリー、ジョー、ナンシー、サンディー、バスゲイト、ランディ、そしてクリス・チャペル、スタッフ、リズ・ローゼンバーグ、エイミー・フォスター、ドン・フォックス、マーク・ケビンスキーにも感謝している。
マネジャーのブルース・アレン(Bruce Allen)も、初めから僕の望むコンセプトを理解してくれた最高のパートナーだよ。
ファンのみんなへ、このアルバムが君たちの笑顔と幸せを運んでくることを願っている。あなた達は私の素晴らしい家族の一員であり、この作品が君たちの人生の特別な時間の一部になると嬉しく思う。
君たちが健康で愛する人々と幸せなホリデーを過ごせますように。ファンには感謝してもしきれないよ。
あとは、ママとパパか・・・。そうだなぁ、僕が子供の時にビング・クロスビー(Bing Crosby)のアルバムを聞かせてくれてありがとう。愛してるよ!