『ポルノグラフィティ』(Pornograffitti)は、アメリカのハード・ロックバンド、エクストリーム(Extreme)が1990年にリリースしたアルバムである。
ゲイリー・シェローン(Gary Cherone)、ポール・ギアリー (Paul Geary)が中心となり、1985年に結成したエクストリーム(Extreme)。
同年にギタリストであるヌーノ・ベッテンコート(Nuno Bettencourt)、翌年にドラマーのパット・バッジャー(Pat Badger)を迎え、バンドとしての活動を開始する。
結成から僅か1年後には、ボストン・ミュージック・アワードの「最優秀ハードロック/ヘヴィメタル・アクト」を受賞し、翌年にも同賞を獲得。
ここで結果を残したエクストリームは、1987年にA&Mレコード(A&M Records)との契約を勝ち取ることとなった。
1989年に入ると、遂にデビュー・アルバムとなるセルフタイトル・アルバム『エクストリーム』(Extreme)をリリース。サウンドはあくまでメタル、ハード・ロックを基調としながらキャッチーな楽曲が並んだこの作品は、ビルボード・チャートにて80位にランクイン。売上枚数は30万枚を超え、シングル”Kid Ego”もチャート39位とまずまずの結果を残した。
その約1年後の1990年に発表されたのが、今回紹介する『ポルノグラフィティ』(Pornograffitti)だ。
今作の特徴は、前作よりも分厚いギター・サウンド、そしてファンクの要素がより色濃く感じられることだろう。
前作『エクストリーム』(Extreme)でもファンク・メタルの要素を含んでいたものの、どちらかと言えばハード・ロック色の強い作品だった。しかし、今作は更にファンキーで垢抜けたフレーズが詰め込まれており、独創性のあるアルバムに仕上がっているのだ。
『ポルノグラフィティ』(Pornograffitti)は、ビルボード・チャートで最高10位を獲得し、トータルセールス枚数は200万枚以上を記録。シングルとしてリリースされた"More Than Words"、"Hole Hearted"もそれぞれ1位、4位にランクインし、一気にエクストリーム(Extreme)の名を世界へ広めることとなった。
ちなみに日本の2人組ロックバンド、ポルノグラフィティ(Porno Graffitti)のバンド名は、このアルバムのタイトルが由来となっている。
Pornograffitti - Track Listing
No. | Title | Writer | Length |
1. | Decadence Dance | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 6:49 |
2. | Li'l Jack Horny | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 4:51 |
3. | When I'm President | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 4:21 |
4. | Get the Funk Out (featuring Pat Travers) | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 4:24 |
5. | More Than Words | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 5:34 |
6. | Money (in God We Trust) | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 4:11 |
7. | It ('s a Monster) | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 4:24 |
8. | Pornograffitti | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 6:15 |
9. | When I First Kissed You | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 4:00 |
10. | Suzi (Wants Her All Day What?) | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 3:38 |
11. | He-Man Woman Hater | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 6:20 |
12. | Song for Love | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 5:55 |
13. | Hole Hearted | Gary Cherone, Nuno Bettencourt | 3:39 |
Pornograffitti - Credit
ゲイリー・シェローン(Gary Cherone)- ボーカル、バックボーカル
ヌーノ・ベッテンコート(Nuno Bettencourt)- ギター、ピアノ、バックボーカル、パーカッション
パット・バッジャー(Pat Badger)- ベース、バックボーカル
ポール・ギアリー(Paul Geary)- ドラム、パーカッション
バーバラ・グリン(Barbara Glynn)- バックボーカル(Track 1)
パット・トラヴァース(Pat Travers)- バックボーカル(Track 4)
ジャニーヌ・モルトリー(Jeanine Moultrine)- バックボーカル(Track 10)
ドゥイージル・ザッパ(Dweezil Zappa)- リードギター(Track 11)
リル・ジャック・ホーンセクション(Li'l Jack Horn Section)- ホーンセクション(Tracks 2, 4)