2001年に1stアルバム『ブラッシュファイアー・フェアリーテイルズ』(Brushfire Fairytales)をリリースして以来、数々のミリオンセラーアルバムを生み出しているハワイ出身のアーティスト、ジャック・ジョンソン(Jack Johnson)。
彼が2013年にリリースした6枚目のスタジオ・アルバム『フロム・ヒア・トゥ・ナウ・トゥ・ユー』(From Here To Now To You)は、ジャックの作品の中で最もポップでアコースティックなサウンドが強調されたアルバムである。
2013年の9月17日にリリースされた今作は、初週で11万7000枚を売り上げ、ビルボードチャート1位を獲得。また、カナダのアルバムチャートでも1位にランクインした。
これまでの作品と同様、レコーディングはハワイにあるジャックのスタジオ、マンゴー・ツリー・スタジオ(Mango Tree Studio)で行われ、プロデューサーにはマリオ・カルダート Jr.(Mario Caldato Jr.)を起用。マリオはアメリカのヒップホップ・グループであるビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)や、ジャックの3rdアルバム『イン・ビトウィーン・ドリームス』(In Between Dreams)を手掛けている敏腕プロデューサーだ。
前2作のスタジオ・アルバムでは、エレキギターを使用することも多く、楽曲もある意味”ジャック・ジョンソンらしさ”は薄れていたように思う。しかし、今作は全編でアコースティック・ギターを弾き鳴らし、生楽器を基調する本来のスタイルに回帰。
ジャックの最高傑作に挙げられ、500万枚以上を売り上げた3rdアルバム『イン・ビトウィーン・ドリームス』(In Between Dreams)はメロディアスな楽曲が多かったのに対し、この『フロム・ヒア・トゥ・ナウ・トゥ・ユー』(From Here To Now To You)は、アコースティックなサウンドはそのままに、さらにポップで晴れやかな楽曲が揃っている。
ジャックの妻であるキム・ジャクソンに捧げられ、アルバムを代表する曲となった”I Got You”や、サーフ・ミュージック好きにお勧めの"Shot Reverse Shot"、アップテンポでノリの良い"Tape Deck"など、個性的な曲が多いことも今作の特徴。ファンキーでジャム的な要素が感じられる”Radiate”や、ベン・ハーパー(Ben Harper)のスライドギターが光る”Change”も、アコギ好きにはたまらないナンバーだ。
From Here To Now To You - Track Listing
No. | Title | Writer | Length |
1. | I Got You | Jack Johnson | 2:59 |
2. | Washing Dishes | Jack Johnson | 3:26 |
3. | Shot Reverse Shot | Jack Johnson | 3:10 |
4. | Never Fade | Jack Johnson | 4:02 |
5. | Tape Deck | Jack Johnson | 3:21 |
6. | Don’t Believe A Thing I Say | Jack Johnson | 3:14 |
7. | As I Was Saying | Jack Johnson | 3:45 |
8. | You Remind Me of You | Jack Johnson | 2:24 |
9. | Radiate | Jack Johnson, Merlo Podlewski, Zach Gill, Adam Topol | 4:15 |
10. | Ones and Zeros | Jack Johnson, Merlo Podlewski, Zach Gill, Adam Topol | 4:27 |
11. | Change feat. Ben Harper | Jack Johnson | 3:14 |
12. | Home | Jack Johnson | 3:01 |
From Here To Now To You - Credit
ジャック・ジョンソン(Jack Johnson)- ボーカル、ギター、ウクレレ、ドブロ、パーカッション
アダム・トポル(Adam Topol)- ドラム、パーカッション
メルロ・ポドゥルフスキ(Merlo Podlewski)- ペース、ピアノ、ヴィブラフォン、ギター
ザック・ギル(Zach Gill)- ピアノ、ウーリッツァー、グロッケンシュピール、アコーディオン、鍵盤ハーモニカ、ボーカル、ベースカリンバ
ベン・ハーパー(Ben Harper)- ボーカル、スライドギター(Track 11)